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具注翁 について

始祖はかなり昔に、中国の学僧とともに来日する。以後代々朝廷の中枢で働く。 具中翁は、天正六年(1578)正月に生まれる。 二歳まで安倍家当主の身近にいたが、その後紆余曲折を経て四百年余りにわたり民家の物置の中で眠る事となった。 最近、深い眠りから覚め暦会館のガラスケースを住いとするようになる。

企画展もあと1日

令和3年度企画展

 令和3年度の企画展「納田終の伝説と史実」は2月1日より開催されました。
残す日数は一日となりました。本企画展では、納田終薬師堂と土御門家史跡に関連する史料が展示されています。
 陰陽宗家土御門家の旧領地「おおい町名田庄納田終」には、江戸時代陰陽道の主祭神を祀った「泰山府君社」が鎮座していました(現在はありません)。安政2年(1855)、その社を再建した記録が残っています。さらに安政4年には神殿を覆う建物の棟上をした記録も残っています。

安政四巳四月十二日吉日良辰 棟上ケ之入用

安政四巳四月十二日吉日良辰
  棟上ケ之入用
一、三拾匁        木綿三反
一、三拾匁        大工祝儀
一、五匁         紙品々
一、拾五匁        大工五人ト右拵ニ付
一、拾八匁七分金壱歩   京都江飛脚
一、四拾匁        御供米
一、四拾匁        日(白)餅米
一、百六拾匁       御酒壱石
一、壱貫文        まき銭
一、八拾匁        米弐俵代 働人飯代
一、百五匁        肴代
一、拾匁五分       味噌酢醤油
一、拾五匁        小濵行駄賃
一、六拾五匁       小濵若者中ヘ 芝居入用
一、拾八匁三分      板釘入用
一、三拾匁        増しニ而相渡ス 大工拾人
一、三拾壱匁       味噌七貫目 大工江渡ス
〆 七百三匁五分
      翻刻:京都女子大学文学部  梅田千尋教授

棟上げには、大工祝儀、まき銭や餅を用意していました。更には芝居も催したようです。

中秋の名月

2021年の中秋の名月は9月21日

久しぶりの投稿です。十五夜の飾り付けをしました。

  • 十五夜 旧暦8月15日 新暦9月21日(火)
     お月見・名月・中(仲)秋の名月等と呼ばれ、古来観月 の好時節とされ、昔は月下に酒宴を張り、詩歌を詠じ、すすきを飾り、月見団子・里芋・枝豆・栗などを盛り、神酒を供えて月をながめて楽しんだ。
  • 十三夜 旧暦9月13日 新暦10月18日(月)
     8月15日の十五夜(中秋の名月)に対して「後の名月」ともいわれ、十五夜と同じように供え物をして祝う。

ミゴク祭り

中央の榊に神さまを招く、左はミゴク

おおい町名田庄納田終地区に鎮座する加茂神社では、春・秋のお祭りは氏子の中からクジで選ばれた当番が重要な役割を担います。当番宅では祭りの九日前より座敷に神さまを招きます。以後祭り当日まで潔斎に務め、そして神さまを饗応します。祭り前日には、加茂神社にお供えするミゴク(重餅四、舌餅八十七)を準備した事を報告します。