おおい町暦会館

本朝七十二候の冬

立冬りっとう

第五十五候山茶つばきはじめてひら

第五十五候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

山茶花さざんかの花が咲き始める時節。時雨しぐれの頃にあたり、その鮮やかな紅が印象的である。

山茶=「つばき」とは読むが、さざんか。山茶はつばきの漢名。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    立冬_初候
  • 日取り
    11月7日
  • 太陽黄経
    225°
  • 『宣明暦』記載
    水始氷
  • 『貞享暦』記載
    山茶始開

第五十六候はじめてこお

第五十六候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

陽気も消え失せ、大地も凍り始める時節。

凍る=水以外のものがこおる。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    立冬_次候
  • 日取り
    11月12日
  • 太陽黄経
    230°
  • 『宣明暦』記載
    地始凍
  • 『貞享暦』記載
    地始凍

第五十七候金盞きんせんかさく

第五十七候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

冬の気配さらに強くなり、水仙の花も咲き出す時節。

金盞きんせん=水仙の異名。正しくは「きんさん」と読む。金盞きんさん銀台ぎんだいとは、水仙花の咲く様をいったものである。「金盞きんさん」は黄金の杯のこと。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    立冬_末候
  • 日取り
    11月17日
  • 太陽黄経
    235°
  • 『宣明暦』記載
    野雞入水為蜃
  • 『貞享暦』記載
    霎乃降

小雪しょうせつ

第五十八候にじかくれてみえ

第五十八候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

空に陽気もなくなり、虹も見かけなくなり時節。

かくれる=ひそむ。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小雪_初候
  • 日取り
    11月22日
  • 太陽黄経
    240°
  • 『宣明暦』記載
    虹蔵不見
  • 『貞享暦』記載
    虹蔵不見

第五十九候朔風きたかぜこのははら

第五十九候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

北風が木の葉を払いのける時節。

朔風さくふう=北から吹いてくる風。北風。朔吹さくすいとも。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小雪_次候
  • 日取り
    11月27日
  • 太陽黄経
    245°
  • 『宣明暦』記載
    天気上騰地気下降
  • 『貞享暦』記載
    樹葉咸落

第六十候たちばなはじめてきば

第六十候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

ようやく橘の葉が黄葉こうようし始める時節。

黄ばむ=黄葉こうようする。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小雪_末候
  • 日取り
    12月2日
  • 太陽黄経
    250°
  • 『宣明暦』記載
    閉塞而成冬
  • 『貞享暦』記載
    橘始黄

大雪たいせつ

第六十一候閉塞そらさむくふゆ

第六十一候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

天地の気が塞がって真冬となる時節。

閉塞へいそくす=ふさがる。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大雪_初候
  • 日取り
    12月7日
  • 太陽黄経
    255°
  • 『宣明暦』記載
    鶡鳥不鳴
  • 『貞享暦』記載
    閉塞成冬

第六十二候くまあなこも

第六十二候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

熊が冬眠のため自分の穴に隠れる時節。

かくれる=「こもる」は古訓で、動物が土中に隠れるの意。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大雪_次候
  • 日取り
    12月12日
  • 太陽黄経
    260°
  • 『宣明暦』記載
    虎始交
  • 『貞享暦』記載
    熊蟄穴

第六十三候さけうおむらが

第六十三候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

鮭が群がり、河川をさかのぼって行く時節。

さけ=さけ。あきあじ。㊟宝暦暦ほうりゃくれきは「鱖魚けつぎょ」を「けつぎょ」と読ませているが、一説に鱖は淡水魚で、追河おいかわ(やまべ・はえとも)であるとも。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大雪_末候
  • 日取り
    12月16日
  • 太陽黄経
    265°
  • 『宣明暦』記載
    荔挺出
  • 『貞享暦』記載
    水仙開

冬至とうじ

第六十四候乃東なつかれくさしょう

第六十四候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

草木いずれも枯れている中で、夏枯草かこそうのみが緑の芽を出し始める時節。

乃東だいとう夏枯草かこそうの古名。冬に緑の芽を生じ夏に枯れるのでこの名がある。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    冬至_初候
  • 日取り
    12月22日
  • 太陽黄経
    270°
  • 『宣明暦』記載
    蚯蚓結
  • 『貞享暦』記載
    乃東生

第六十五候さわしかのつのおつ

第六十五候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

大鹿おおじかもその角を落とす時節。

麋角びかく=なれしかの角。なれしかは大型の鹿で、となかいの一種。

す=落ちる。脱げる。「おつ」とも読むが古訓。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    冬至_次候
  • 日取り
    12月27日
  • 太陽黄経
    275°
  • 『宣明暦』記載
    麋角解
  • 『貞享暦』記載
    麋角解

第六十六候ゆきわたりて、むぎのび

第六十六候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

一面、雪におおわれていても、その下では麦が芽を出し始める時節。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    冬至_末候
  • 日取り
    1月1日
  • 太陽黄経
    280°
  • 『宣明暦』記載
    水泉動
  • 『貞享暦』記載
    雪下出麦

小寒しょうかん

第六十七候せりすなわさか

第六十七候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

空気が冷え、澄み切るようになり、芹がよく生育する時節。

さかう=草木が盛んに茂る。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小寒_初候
  • 日取り
    1月5日
  • 太陽黄経
    285°
  • 『宣明暦』記載
    雁北郷
  • 『貞享暦』記載
    芹乃栄

第六十八候水泉しみず、あたたかをふく

第六十八候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

地中では凍った泉が動き始める時節。

水泉すいせん=わき出る泉

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小寒_次候
  • 日取り
    1月10日
  • 太陽黄経
    290°
  • 『宣明暦』記載
    鵲始巣
  • 『貞享暦』記載
    風気乃行

第六十九候きじはじめて

第六十九候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

雄のきじが鳴き始める時節。

(左:句、右:隹)く=雄のきじが鳴く。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    小寒_末候
  • 日取り
    1月15日
  • 太陽黄経
    295°
  • 『宣明暦』記載
    野雞始鳴
  • 『貞享暦』記載
    雉始鳴

大寒だいかん

第七十候欵冬ふきのはな

第七十候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

寒さ厳しい中に、ふきとうがそっとつぼみを出す時節。

欵冬かんとう=ふき。款冬かんとうとも書く。厳冬に氷を破るようにして生えるところから、この名がある。大寒の頃の花であるが、春の使者として、俳句では春の季語に入れている。「欵」は「款」の俗字。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大寒_初候
  • 日取り
    1月20日
  • 太陽黄経
    300°
  • 『宣明暦』記載
    雞始乳
  • 『貞享暦』記載
    款冬華

第七十一候水沢さわみず腹堅こおりつめる

第七十一候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

沢に氷が厚く張りつめる時節。

水沢すいたく=水のある沢。

あつく=厚く。㊟「水沢腹堅」は「すいたく、ふくけん」とも読む。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大寒_次候
  • 日取り
    1月25日
  • 太陽黄経
    305°
  • 『宣明暦』記載
    鷙鳥厲疾
  • 『貞享暦』記載
    水沢腹堅

第七十二候にわとりはじめてとやにつく

第七十二候
おおい町在住の夫婦

時候告知文の内容

鷄が春の気を感じ、卵を産み始める時節。または、交尾し始める時節とも。

けい=「鷄」の異体字で、にわとり。知時畜とも。

にゅうす=鳥が卵を産む。

『現代こよみ読み解き辞典』岡田芳郎・阿久根末忠/著。柏書房出版

  • 節気
    大寒_末候
  • 日取り
    1月30日
  • 太陽黄経
    310°
  • 『宣明暦』記載
    水沢腹堅
  • 『貞享暦』記載
    鷄始乳