造暦

平安時代一般的な様式の具注暦

具注暦
天正6年[1578] 暦の様式:具注暦

 平安中期以降、暦は賀茂家、後に賀茂氏系(勘解由小路家・幸徳井家)が代々行っていました。しかし、安倍(土御門)泰福の時代に、幸徳井家を支配下に置き、天文・暦の両方を所管するようになりました。
 江戸時代、貞享暦を含め四度の改暦が実施されました。三度は幕府天文方、一度は安倍(土御門)家が主導しました。貞享暦以降は、年毎の編暦作業の内、月日や二十四節気、日食月食等は幕府天文方、暦注は朝廷の安倍(土御門)家の役割となりました。両組織の協力により作成された原稿に基づき地方暦が作成されました。

暦法:宝暦暦(安倍泰邦編纂)に基づいた暦

仮名暦
天明六年京都暦 暦法:宝暦暦

日本で用いられた暦法

暦法編纂者始行年(西暦)行用年数
元嘉暦何承天
(南北朝時代の宋)
持統六(692)5
儀鳳暦李淳風(唐)文武元(697)67
大衍暦僧一行(唐)天平宝字八(764)94
五紀暦郭献之(唐)天安二(858)4
宣明暦除昂(唐)貞観四(862)823
貞享暦保井春海
(幕府天文方)
貞享二(1685)70
宝暦暦安倍泰邦宝暦五(1755)43
寛政暦高橋至時他
(幕府天文方)
寛政十(1798)46
天保暦渋川景佑他
(幕府天文方)
弘化元(1844)29
グレゴリオ暦グレゴリウス 13世
(イタリア)
明治六(1873)~現在